土庄中央病院 総看護師長 西崎 久美子
小豆島は昭和22年には6万2千人いた人口が、今では3万1千人に減ってしまいました。町内の小学校も統合が進み、近い将来は1つになろうとしています。夫に先立たれ、病になっても、認知症になっても、1人暮らしを続けなくてはなりません。人は地域に生まれ地域に逝く。島を終の棲家にしたいのは人として当たり前のことだと思うのです。
私は地域医療とは「背中の見える看護」だと思っています。当院の看護師たちは実によく患者さんのことを知っています。隣の人は誰?という病院ではなく、小さい時から地域で一緒に過ごしたおっちゃんおばちゃんが患者さまです。家族背景も仕事も全部分かる人ばかりです。知っているからこそ個人にあった看護ができます。
本院はWLBと育児支援に力を入れています。多様な勤務形態利用者は平成22年度は23名。その人のライフワークにあった勤務形態、子どもが夏休みの時は休みであったり、退職後の再雇用は半日勤務だったりしています。夜勤は2交代、3交代の選択制をとっています。フリーの休みが増え、買い物や趣味の時間に活用しています。また子育て支援は院内に病児病後児保育室があり、職員の延べ16人が利用しました。島内全体を対象にしているものであり、障害児も受け入れていて、子育て支援に一役買っています。年休取得促進の一環として3年に1回公休+5年休の連続7日間休みの制度があります。これを利用して旅行に行ったり、家でリフレッシュしたりしています。
院内には「ふれあいギャラリー」があり、島のプロではない芸術家の皆さんの作品を展示しています。素晴らしい絵や手芸作品ばかり。住民も参加しての病院づくりを考えています。平成22年には看護部に「島の医療を考える会」を立ち上げ、地域のイベントで実態を発表しました。
